スカイマークは、羽田空港と神戸空港を拠点に運航している日本の航空会社です。JALやANAなどの大手航空会社より運賃は安く、LCC(格安航空会社)と比べると若干高めの運賃設定となっています。「料金はなるべく安いほうが良いけれど、だからといってサービスの質が下がるのは嫌だ」という人にとって、バランスのとれた魅力的な航空会社だといえるでしょう。
この記事では「スカイマークを予約したが、その後都合が悪くなってキャンセルしなければならくなったケース」を想定して、キャンセル方法を徹底的に解説していきます。
最初にお伝えしておきますが、スカイマークのキャンセル規定は非常に入り組んでおり、難易度は高めです。一度に全てを理解するのは大変ですが、なるべく分かりやすいように様々なシチュエーションを想定してまとめました。この記事を読んでスカイマークのキャンセル規定や方法を知り、慌てずに適切な行動をできるようにしましょう。
スカイマークでは予約のシステム上、予約を完了してから期限内に支払い手続きを行うという流れになっています。そこでまず、予約を完了したが決済前にキャンセルしたくなった場合と決済後にキャンセルする場合に分けて解説していきます。
なお、異常時の遅延・欠航時は、基本的に手数料なしで変更・払い戻しが可能です。詳細は以下を参照してください。また、新型コロナウイルスに伴う払い戻しも以下のとおりです。
スカイマークの予約変更についてはこちらの記事で
1 決済前
スカイマークでは決済前にキャンセル手数料は一切発生しません。当たり前といえば当たり前ですが、予約をしただけでまだ決済をしていないので、スカイマーク側に決済情報が渡っていない状況です。したがって、スカイマークが予約客に対してキャンセル料を課す手段がないため、この時点では一切キャンセル料がかかりません。購入手続きを行わなければ、予約は自動的にキャンセルされます。
2 決済後
多くの方は決済後にキャンセルをする必要が生じたため、この記事にたどり着いたのではないかと思います。キャンセル可否と料金は、予約方法(公式サイト、予約センター、旅行代理店)、決済方法、予約した路線、運賃の種類、キャンセルをするタイミング(搭乗前か搭乗後)によってそれぞれ異なります。順を追って解説してきます。キャンセル料は取り消し手数料と払い戻し手数料の2つによって構成されます。
2-1 取り消し手数料
スカイマークは、予約した路線、運賃の種類、キャンセルをするタイミング(搭乗前か搭乗後)によって取り消し手数料が異なり、そもそもキャンセル自体(払戻不可)ができない場合もあります。手数料とキャンセルの可否については以下の表を参照してください。
取り消し手数料は基本的には大人子供同額ですが、普通運賃のみは子供の取り消し手数料は大人の半額になります。
払い戻しができない場合でも、旅客施設使用料は申請すれば返金できます。旅客施設使用料とは空港の利用料であり、空港を利用していないのに徴収することはできないため返金が可能となっています。ただしスカイマークでは、旅客施設使用料は多くても片道で400円〜600円ほどで、子供料金はさらに少額になります。後述する払い戻し手数料が1人1区間あたり500円かかるため、旅客施設使用料だけを払い戻すメリットはほぼないでしょう。
2-2 払い戻し手数料
取り消し手数料とは別に、料金を返金してもらうため払い戻し手数料を支払う必要があります。払い戻し手数料は1人1区間につき一律500円となっており、大人子供ともに同額です。ただし例外もあり、「SKYビジネス」運賃で購入した場合は出発時刻前の払い戻しであれば払い戻し手数料はかかりません(出発後の払い戻しは通常通り手数料がかかります)。
さらに注意しなければならないのは、払い戻し有効期間内に払い戻し手続きを行わなければ返金されないということです。払い戻し有効期間は多くの場合は、予約便出発日の翌日から起算して10日以内です。例外があるのは、予約変更ができる運賃(「大人普通運賃」「小児普通運賃」「身体障がい者割引運賃」「前割」)を購入したケースです。悪天候等の理由で予約を取り消している場合、または予約便が欠航となった場合、航空券購入日の翌日から120日間が「航空券の有効期間」になります。その中でも「前割」運賃は欠航等の理由で予約が無効になった場合、「航空券の有効期間」は航空券購入日の翌日から270日になります。払い戻し有効期間は「航空券の有効期間」の満了日の翌日から起算して10日以内なので、前者は130日間、後者は280日間が払い戻し有効期間となります。
非常にややこしいですが、予約していた便が欠航等にならない限り、運賃種類に関わらず予約便出発日の翌日から起算して10日以内が払い戻し有効期間だと覚えておきましょう。
2-3 キャンセル方法
ここまででキャンセルして返金してもらうためにかかる手数料については、理解していただけたのではないかと思います。必要な手数料が分かったので、次はいよいよ具体的なキャンセル方法について解説していきます。キャンセル方法は、予約方法、決済方法、キャンセルをするタイミングによって異なります。共通しているのは、ホームページで取り消し操作ができるのは出発時刻までにキャンセルする場合で、それ以降は予約センターか空港カウンターでのみキャンセルが可能だという点です。以下の表を参照してください。
予約方法 | インターネット予約 | 予約センター | 旅行代理店 | ||||
決済方法 | 予約のみ | クレカ決済 | コンビニ決済 | 予約のみ | クレカ決済 | コンビニ決済 | |
購入前 | ○ | – | ○ | ○ | – | ○ | – |
購入後〜搭乗時刻まで | – | ○ | ○ | – | ○ | ○ | ○ |
搭乗時刻以降 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | 代理店に問い合わせ |
払い戻し先 | – | クレジットカードへ返金 | 空港カウンター、ローソン、銀行振込 | – | クレジットカードへ返金 | 空港カウンター、ローソン、銀行振込 | 購入代理店で返金 |
(○はインターネットで手続き可能、●は予約センターのみで手続き可能)
例外もあり、予約キャンセル後に8歳以下の子供だけでの搭乗になってしまう場合は、予約センターに問い合わせる必要があります。
ホームページ上でキャンセル手続きを行う場合は、トップページにある“確認・購入・変更”の“変更・追加・取消(払戻)”より、必要事項を入力し予約を確認した上で、取り消し手続きに進めます。また予約センターに連絡したいという場合は、スカイマーク公式サイトのお問い合わせページで連絡先を確認してください。
コンビニ(ローソン)での返金は返金額が1万円以下の時のみ可能で、一回の利用あたり220円の手数料がかかります。コンビニでの返金方法と銀行振込での返金方法については、スカイマーク公式サイトを確認してください。
3 よくある質問
3-1 旅程の一部だけキャンセルすることはできる?
条件によって異なります。詳しくはスカイマーク公式サイトの該当ページを参照してください。
3-2 天候などによる異常事態の場合のキャンセルについて
天候や航空会社起因の原因による欠航については、基本的に無条件で支払額が返金されます。詳しくはスカイマーク公式サイトの該当ページを参照してください。
3-3 交通機関の遅れによって、フライトに間に合わない
人身事故等によって交通機関が遅れた場合、もしくは他社便が遅れたため空港到着が遅れてしまいスターフライヤーへの乗り継ぎに失敗してしまった場合、証明書があれば無条件で後続便に振替、もしくは支払い金額が全額返金されます。交通機関の遅れで空港到着が遅れてしまったときも、焦らずにとりあえず遅延証明書だけはもらっておきましょう。詳しくはスカイマーク公式サイトの該当ページを参照してください。
3-4 フライト当日に病気になった
フライト出発前に連絡すれば、予約変更や支払い金額の返金に応じてくれます。詳しくはスカイマーク公式サイトの該当ページを参照してください。
3-5 航空券の名義変更はできる?
名義変更はできません。つまり自分が何らかの事情により搭乗できなくなってしまった場合、他の誰かが代わりに搭乗することはできないので注意してください。詳しくはスカイマーク公式サイトの該当ページを参照してください。
4 まとめ
スカイマークのキャンセル規定についてまとめると
- 購入前
- 手数料は発生しない
- 購入後
- 取り消し手数料(2,500円~5,000円)
- 路線、運賃種類、キャンセルのタイミングによってキャンセル可否と手数料が異なる。
- 払い戻し手数料
- 基本は1人1区間につき一律500円
- 払い戻し有効期間は基本的に「予約便出発日の翌日から起算して10日以内」
- キャンセル方法
- 予約方法、決済方法、キャンセルをするタイミングによって異なる。
- 取り消し手数料(2,500円~5,000円)
となります。スカイマークのキャンセル規定は様々な要因が関係するので、非常にややこしいです。キャンセルする可能性がある人は最初から取り消し手数料が無料の「普通運賃」や「SKYビジネス」を選んでおくのが賢明でしょう。キャンセルすることになったケースから逆算して、予約する運賃種類を決めるておけば後で慌てることがないです。
日本最大級のトラベルメディアTRAICYではスカイマークに関する最新情報からセール記事まで、幅広く扱っているので、旅行の際には是非参考にしてみてください。