海外旅行の行き方を徹底解説! 第6回「お得なマイレージプログラム」

海外旅行に行きたいけど、どうすればいいのかわからない。そんな海外旅行初心者のために役立つ記事をお届けしていきます。前回は「マイル」の仕組みとため方について紹介しました。航空会社によってマイレージプログラムの概要は異なり、膨大なルールが存在しています。今回はどの航空会社のマイレージプログラムに貯めるのが効率的なのか解説します。

前回、航空会社の3つのアライアンスについて紹介しました。アライアンス内でマイレージプログラムは連携しているので、マイルを貯める航空会社は各アライアンスに1つずつ+アライアンス非加盟航空会社にすると良いでしょう。アライアンスごとに一般的に「お得」と言われているマイレージプログラムについてまとめていきます。

スカイチーム

スカイチームにはJALANAが入っていないので、ためたマイルを日本国内線の航空券と交換することはできません。そのため少ないマイルを貯めたところであまり日本人にとっては旨味はありませんが、「チリ積も」でたくさん貯まれば国際線の航空券やスカイチームが飛んでいる国での国内線に交換できるので、全く貯めないよりはマシでしょう。

スカイチームでのオススメはデルタ航空です。デルタ航空は提携クレジットカードの発行で一度に大量にマイルがもらえるので、すぐに上級会員になることができます。また航空会社に関係なく日本国内線に乗れば、1区間ごとに500マイルずつデルタ航空に加算できます。

例えばデルタ航空と全く関係のない春秋航空日本で東京〜大阪を片道利用すれば、デルタ航空に500マイルためることができます。特典航空券(マイルと交換した航空券)であってもためることができるので、地味ですが利用価値は高いです。他の航空会社にマイルを貯める場合でも、加算できるのでマイルの二重取りができます。このやり方でマイルをためるには、利用した区間の日本国内線の搭乗券が必要になるので無くさずにとっておきましょう。

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スターアライアンス

スターアライアンスにはANAが加盟しています。したがってアライアンス内のどれかの航空会社にマイルを貯めて、ANAの日本国内線と交換することができます。普通にANAに加算しても良いですが、少ないマイルでたくさん飛行機に乗りたいという方にはユナイテッド航空の「マイレージプラス」というマイレージプログラムがオススメです。

成田~仙台~千歳~静岡というルートが成田発静岡着の片道航空券として交換できるので、事実上ほとんど往復に近い区間を飛んでいるのにもかかわらず必要交換マイル数は片道分で良いのです。このことについてはこちらの記事で詳しく紹介されています。

またそれ以外にもユナイテッド航空のマイレージプラスには多くの裏技が存在しています。以下の記事を参照してみてください。

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ワンワールド

ワンワールドにはJALが加盟しています。普通にJALにマイルを加算しても、そこそこお得に貯めることができます。特に学生の場合は、JAL naviカードという学生クレジットカードを発行すると、航空券の交換に必要なマイル数が通常の半分になります。

キャンペーンとなっていますが毎年継続されているので今後も続くと考えられます。さらに学生なら無料で利用できる(通常は2160円/年)「ツアープレミアム」という制度を活用すると、「JALパックツアー」でマイル加算率の低い安い航空券を利用する場合でも加算率が100%になります。この点は学生のメリットといえるでしょう。

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学生でなければブリティッシュ・エアウェイズの「エグゼクティブクラブ」というマイレージプログラムが条件が良いです。JALに貯めることができないような予約クラスの低い航空券でも、ブリティッシュ・エアウェイズになら多少なりとも加算できます。例えばカタール航空のOクラスはJALにはマイル加算できませんが、ブリティッシュになら25%加算できます。さらに航空券に交換する際の必要マイル数がJALのマイレージプログラムよりも低くなっています。このことについてはこちらの記事で詳しく解説されています。

またカタール航空の「プリビレッジクラブ」も魅力的です。このプログラムはマイルを航空券に交換する時の必要マイル数が多いので額面ほどの価値はないのですが、時々非常に大盤振る舞いなキャンペーンを開催しています。うまくキャンペーンのタイミングで搭乗することができれば、爆発的にマイルがたまります。

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アライアンス非加盟

アライアンス非加盟航空会社で最近話題となっているのが「アラスカ航空」です。アラスカ航空の裏技的な利用方法については以下の記事を参照してください。アラスカ航空の上級会員になれれば効率よくマイルを貯めることができますが、そうでない場合でも例えば、カンタス航空利用であればエコノミークラスでもアラスカ航空に100%マイルを加算することができます。

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航空会社の上級会員になると、同じフライトでもより多くのマイルを貯めることができます。上級会員になるには各航空会社が定める認定基準をクリアするか、簡単に上級会員になれる「デルタ航空」などからのステータスマッチを利用することなどが考えられます。ステータスマッチについてはこちらの記事が詳しいです。

まとめ

今回は一般的にお得と言われているマイレージプログラムについて解説しました。マイレージプログラムのルールは変更されやすく、今条件が良くても改悪されてしまうこともあります。したがって条件が悪くなれば、他のプログラムに移るというように乗り換えていくことが大切です。

マイレージプログラムは膨大に存在し、何を利用するかは個人の好みによる部分も大きいです。しかし共通して言えることは貯めないより貯めた方が良いということです。ぜひマイルの仕組みを理解して有効に活用しましょう。次回は実際にどれくらいマイルが貯まるのか事前に調べる方法について解説します。

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【初心者でも大丈夫】海外旅行の行き方を徹底解説!【連載8回】