1円でもお得な旅のために 春秋航空の手荷物料金大解剖

春秋航空日本

春秋航空日本のボーイング737-800型機(写真:TRAICY)

中国の格安航空会社(LCC)、春秋航空の日本法人として立ち上げられた春秋航空日本(Spring Japan/スプリングジャパン)。成田空港から国内外7路線を展開しています。欠航率が国内の航空会社でワーストであったり、手荷物の規定が非常に厳しかったりする反面、「737円セール」のような超激安のセールを行っていることで有名です。そんな春秋航空で格安航空券を手に入れたら手荷物料金もできる限り抑えたいですよね。そこで1円でもお得な旅のために、春秋航空日本の手荷物料金について大解剖していきます。

※春秋航空には日本法人で国内線と成田発着国際線を運航する「春秋航空日本」と上海拠点の「春秋航空」がありますが、この記事では「春秋航空日本」の手荷物料金について大解剖していきます。

1 春秋航空日本の運賃タイプ

春秋航空日本には3つの運賃タイプがあります。

・「スプリングプラス」

・「スプリング」

・「ラッキースプリング」

です。以下が航空券の予約画面です。

春秋航空 手荷物 料金

「スプリングプラス」、「スプリング」運賃は受託手荷物が無料(重量制限あり)で「ラッキースプリング」は最安運賃のため機内持ち込み手荷物7Kgまで、受託手荷物不可という規則があります。次の項目で詳しく見ていきましょう。

2 春秋航空日本の手荷物

手荷物には大きく分けて2つの種類があります。機内に持ち込むことのできる「機内持ち込み手荷物」と搭乗日に空港のチェックインカウンターで預ける「受託手荷物」です。

春秋航空日本は、事前の超過手荷物の購入が1回まで可能となっています。2回目以降の購入を希望するときは、空港カウンターまたは搭乗口で当日購入することとなります。

空港カウンターでの購入のほうが、搭乗口での購入よりもお得なため、ぜひカウンターで購入してください。

運賃ごとの手荷物重量規定(国内線/国際線)

運賃 重量(機内持ち込み+受託手荷物) 機内持ち込み手荷物重量 受託手荷物
スプリングプラス 最大30キロまで 7キロまで 可能
スプリング 最大20キロまで 7キロまで 可能
ラッキースプリング 最大7キロまで 7キロまで 不可能

それでは細かい手荷物に関するルールを大解剖していきましょう。

3 機内持ち込み手荷物

3-1 料金

規定の重量を満たせばどの運賃でも無料です。

3-2 サイズ

機内持ち込み手荷物は、キャリーケースやはボストンバッグ、リュックのような明確なサイズ規定のある手荷物と、サイズ規定が明文化されていないハンドバッグなどの「身の回り品」の2種類があります。

サイズの規定は国内線・国際線共に路線にかかわらず、3辺の合計が115センチ以内(幅56センチ×高さ36センチ×奥行23センチ以内)のものを1人1個まで機内に持ち込めます。同じLCCのジェットスターやバニラエアと各辺の長さに若干の違いがあるのでキャリーケースのサイズがギリギリの方は注意が必要です。以下は公式ホームページからの引用です。

春秋航空 機内持ち込み手荷物 サイズ

「客室内の収納棚または前の座席の下に収納可能なもの」がサイズの目安になります。

3-3 重量は7キロまで?重量と個数

路線、運賃タイプにかかわらず、身の回り品と1人1個までの機内持ち込み手荷物合わせて最大7キロまでになっています。超過の場合は超過料金が発生してしまいますので絶対に避けましょう。

また空港カウンターでのチェックインの際に重量を計測されますので気をつけてください。

なお、ノートパソコンは1台、タブレットパソコンは2台、またはノートパソコン1台とタブレットパソコン1台までは重量にカウントせず持ち込むことができます。

7キロと聞くとすぐ超えてしまいそうと思うかもしれませんが、筆者は春秋航空で札幌に1泊2日に行った際、1泊分の下着類着替えと旅行に必要なもの、500ミリリットルペットボトル、大判マフラーをトートバッグに詰め、帰りはロイズとじゃがポックルのお土産を入れて3キロでした。国内1〜2泊なら意外と乗りきれます。

なお7キロを超える手荷物の持ち込みは不可能です。

チェックインカウンターで超過した場合、割高な超過料金を支払い受託手荷物として預けなければなりません。詳しくは受託手荷物の「4-4 手荷物が規定の重量を超過しそうな時は?超過料金について」で述べていきます。

3-4 機内に持ち込み手荷物の諸注意

航空機内に持ち込める手荷物に関しては様々なルールがあります。国内線と国際線で異なるので注意が必要です。貴重品は防犯上の観点から路線を問わず機内持ち込み手荷物内に入れておきましょう。

なお、春秋航空では路線を問わず、ペットの機内持ち込み、預け入れは不可能です。

3-4-1 国内線

国内線は液体が持ち込めるなど国際線に比べ持ち込みに関する制約は緩いです。

代表的なものをあげると

・ライターは1人1個まで

・無煙タバコ、電子タバコは持ち込み不可

・ハサミは刃体6センチ以下の先の尖っていないもの(眉毛切りはさみ、ソーイングはさみなどは可)

などがあります。詳しくは公式サイトの国内線手荷物ページを参照ください。

3-4-2 成田発着国際線

国際線は国内線に比べ持ち込みに関する制約が多く、国ごとにルールも異なります。

代表的なものをあげると

・安全マッチ、ライターは1人1個まで(中国発の便の場合は持ち込み不可能

・液体物は100ミリリットル(グラム)以下の容器に入れ、容量1リットル以下のジッパー付きの透明プラスチック製袋に入れた場合のみ1人1袋持ち込み可能

・リチュウムイオン電池は機内持ち込みのみ可能

などがあります。詳しくは公式サイトの成田発着国際線手荷物ページを参照ください。

4 受託手荷物

受託手荷物は運賃タイプによりルールと重量が異なります。

「スプリングプラス」:30キロまで

「スプリング」:20キロまで

「ラッキースプリング」:受託手荷物の設定なし

となります。つまり運賃タイプが「スプリング」の場合、3キロの機内持ち込み手荷物があれば、12キロまでのキャリーケースなら受託手荷物にできるということです。

ラッキースプリングを利用して手荷物を預ける場合は事前の超過手荷物料金を支払う必要があります。これについてはこの後詳細な料金を解説して行きます。

4-1 料金

「スプリングプラス」と「スプリング」は運賃に含まれているため無料です。「ラッキースプリング」の場合、料金に含まれていません。

4-2 サイズ

3辺の和が203センチ以内であれば通常の受託手荷物となります。それ以上のサイズのものは大型手荷物となります。

4-3 重量の上限

受託手荷物の1個あたりの手荷物の重量は30キロ以内に収めなければなりません。

なお国内線の場合、手荷物の個数制限はありません。それぞれの料金の無料分を超過すると、手荷物の重量に超過手荷物料金がかかります。

4-4 超過分の手荷物は事前購入がお得?超過の際の追加料金について

超過手荷物料金と公式サイトに書かれていますが、実質的にこのシステムは他社LCCの受託手荷物追加オプションの役割も果たしています。受託手荷物が超過するとわかっている場合や最安運賃「ラッキースプリング」で受託手荷物がある場合は出発時刻の2時間前までにインターネット又はコールセンターで超過料金を支払うとお得にすみます。予約後に追加することも可能です。当日空港カウンターで支払うと倍の価格になるので気をつけましょう。

また当日空港カウンターで重量オーバーが発覚した場合は下の表右側の空港カウンターでの超過手荷物料金を支払い、受託手荷物として預けることになります。

以下の表が路線別重量ごとの超過手荷物料金の表になります。

超過手荷物料金(国内線)

インターネット/コールセンター 空港カウンター
事前購入期限 出発時刻の2時間前まで 当日空港で
事前購入回数 1回のみ
〜5キロ 750円 1,500円
〜10キロ 1,500円 3,000円
〜15キロ 2,250円 4,500円
〜20キロ 3,000円 6,000円
〜25キロ 3,750円 7,500円
〜30キロ 4,500円 9,000円
30キロ〜 事前購入不可 1キロごとに500円

超過手荷物料金(成田発着国際線)

インターネット/コールセンター 空港カウンター インターネット/コールセンター 空港カウンター
日本円(JPY) 日本円(JPY) 中国元(CNY) 中国元(CNY)
事前購入期限 出発時刻2時間前 出発時刻60分前 出発時刻2時間前 出発時刻60分前
事前購入回数 1回のみ 1回のみ
〜5キロ JPY 2,500 JPY 5,000 CNY 150 CNY 300
〜10キロ JPY 4,500 JPY 9,000 CNY 270 CNY 540
〜15キロ JPY 6,500 JPY 13,000 CNY 390 CNY 780
〜20キロ JPY 8,000 JPY 16,000 CNY 480 CNY 960
〜25キロ JPY 9,000 JPY 18,000 CNY 540 CNY 1,080
〜30キロ JPY 10,000 JPY 20,000 CNY 600 CNY 1,200
30キロ〜 事前購入不可 JPY1,500/kg 事前購入不可 CNY90/kg

※インターネットでの購入はクレジットカードのみの支払いです
※大型手荷物は別料金です
※購入後の払戻は不可能です

以上のように事前に手荷物の重量が超過することがわかっている場合はインターネットで事前購入してお得な空の旅を楽しみましょう。

4-5 大きな手荷物は?

3辺の和が203センチを超えるものは大型手荷物料金が必要になります。支払いは空港カウンターでのみ可能で、大型手荷物およびスポーツ用品は最長の辺が277cmまでの荷物を預けることができます。なお、これらの手荷物は重量に関わらず「スプリングプラス」「スプリング」運賃の無料受託手荷物適用外となります。

春秋航空日本が定めるスポーツ用品は

・ゴルフ用品・ゴルフバッグ1セット

・サーフボード類1枚

・ダイビング用品1組

・スキー1組・スノーボード1枚

・自転車1枚

となります。その他スポーツ用品は通常手荷物となりますが、狩猟、スポーツ用銃器、日本刀等の銃砲刀剣類は預けられません。ダイビング用品の酸素ボンベは空にするといった細かいルールが存在するので詳しくは公式サイトの手荷物ページを参照ください。

これら大きな手荷物やスポーツ用品の料金は以下の通りです。

購入は空港カウンターでのみ可能です。

国内線 国際線
大型手荷物 4,000円 8,000円
ゴルフ用品、ダイビング用品、スキー・スノーボード 2,000円 4,000円
サーフボード・自転車 4,000円 8,000円

5 最もお得な予約方法は?

最もお得な予約方法は間違いなく「ラッキースプリング」で機内持ち込み手荷物の7キロに荷物を抑えることでしょう。下の画像の場合、中国・天津に片道約1万円で行けてしまいます。しかし春秋航空日本の強みは通常の格安運賃「スプリング」が無料で最大15キロまでの手荷物を預けられるところにあります。他社LCCと違い、追加オプション無しで機内に持ち込めないキャリーケースを預けられるのは春秋航空日本の大きな強みでしょう。安心して旅先のお土産を購入できますね。

特に以下の画像の天津行きの場合、最安運賃「ラッキースプリング」と格安運賃「スプリング」の価格差は1,800円しかありません。受託手荷物がある場合、「ラッキースプリング」にプラス10キロの超過手荷物料金を加えると13,500円となってしまいます。最大15キロまでの手荷物を預けられ、キャンセルや変更が有効な運賃「スプリング」がファーストチョイスになるかもしれませんね。

春秋航空 手荷物 料金 お得

一方、737円セールなど時に圧倒的な激安運賃で「ラッキースプリング」を販売していることもあるので、運賃さを比較して決めると良いと思います。筆者は以前春秋航空のセールを利用し、往復約5,000円で東京/成田〜札幌/千歳を往復しました。2つの運賃の間で大幅な価格差がある場合に手荷物が必要な場合は「ラッキースプリング」+超過手荷物料金が最安かもしれません。

6 さいごに

春秋航空日本の手荷物料金について大事なことを改めてまとめると、

  • 機内持ち込み手荷物
    • 無料
    • サイズはどの運賃タイプも同じで重量は7キロまで
    • 当日オーバーすると割高な超過料金
  • 受託手荷物
    • 「ラッキースプリング」は超過手荷物として追加購入が必要
    • 追加購入は「インターネットかコールセンター」が最もお得(出発時刻の2時間前まで可能)
    • 空港での追加は割高
    • 「スプリングプラス」「スプリング」はそれぞれ規定の重量(最大30キロ/20キロ)まで手荷物の預け入れ可能

となります。ここ1年ほど他社に比べ欠航の多さが目立つ春秋航空ですが、運賃の安さは非常に魅力的です。運賃ごとのルールをしっかり理解し、お得に旅をしたいですね。

機内持ち込み荷物が7キロまで、そしてタグを必須にし、チェックの厳しいことで有名な春秋航空日本の手荷物チェックを突破して、安く賢く旅をできるようになりたいですね。TRAICYでは春秋航空日本に関する最新情報からコラムや過去のセール情報まで網羅しているので、旅行の際には参考にしてみてください。

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